職務経歴書は、応募書類の中で最も中身を読まれるもので、だれもが知っている通り、書類選考の合否を左右する重要な書類です。職務経歴書の作成は細かい作業で大変なので、よくあるひな形にいきなり入力して完成!という人も多いでしょう。
しかし、その方法で作成してしまうと、書類選考をする人にとって、読みにくい職務経歴書になってしまうことが多いのです。わかりづらい職務経歴書では、書類選考で圧倒的不利になってしまいます。
書類選考をする人にあなたに会ってみようと思わせるよう、読む人の視点や気持ちを意識してわかりやすい、読みやすい職務経歴書を目指しましょう。この記事では、職務経歴書を完成させるまでの書き方・ステップをお伝えします。
ステップ1.キャリアを書き出す
まずは書き方ステップ1として、次の項目についてこれまでのキャリアを抜けや漏れがないように細かく書き出しましょう。時系列に羅列していきます。自分がわかりやすければ、紙に書き出してもExcelでまとめてもどちらでも構いません。また、すでに作成した職務経歴書があれば、それを活用しましょう。
期間/会社名/所属部署/担当業務やプロジェクト/成果や担当件数/表彰など
それと同時に、会社の業種、売上規模や社員数をホームページで調べて職務経歴書に記載できるよう準備をしましょう。実は、職務経歴書に会社名しか記載していない方を結構な頻度でお見かけした経験があります。企業の採用担当者がその会社のことを知らない場合、書類選考時にわざわざ在籍企業を検索して調べなければならないという手間が増えてしまいます。
応募書類を見て、採用担当者に読んでほしいという意欲が感じられない、と判断されてしまったら、最悪はその時点で書類選考不合格になってしまいます。準備不足で不合格になるのはとてももったいないので、面倒くさがらずに記載しましょう。
ステップ2.ひな形を利用して詳細を書き込む
書き方ステップ2では、転職エージェント各社のホームページ内に記載している職務経歴書のひな形を利用して、中身をうめていきます。登録した転職エージェントのひな形で、あなたの職種に当てはまるものを探して使うとスムーズでしょう。
そのひな形を見てどうしても書きづらくしっくりこなければ、以下のリンクは例ですが、他のエージェントのひな形をいくつか見て、その中から自分が使いやすそうなものを選びましょう。
・doda
職務経歴書テンプレート(Word・Excel)のダウンロードと選び方 |転職ならdoda(デューダ)
・リクルートエージェント
職務経歴書の書き方・職種別の書き方見本とフォーマットダウンロード | リクルートエージェント (r-agent.com)
・ワークポート
履歴書・職務経歴書 テンプレート|転職エージェント【ワークポート】 (workport.co.jp)
ステップ3.キャリアのまとめを数行で考える
書き方ステップ3です。前述までのステップで、ご自分の職務経歴の全体像が見えてきたのではないでしょうか。それをふまえてあなたのキャリアにどんな特徴があるか、どのように成長したか、強みだと思うことは何か、何を目指してここまで仕事をしてきたのか・・・など、あなたという候補者を印象づける数行の文章を考えましょう。
何かキャッチフレーズのようなものがあればそれを入れ込むのもよいですね。この文章は、職務経歴書の一番初めに記載します。「数行で伝える自己紹介」です。このまとめを考えることは、職務経歴書で一番頭を使う難しい作業かもしれません。
職務経歴書を作成する上での注意点
・A4 1枚が埋まる程度から2枚までにまとめよう
記載内容は、少なすぎれば「意欲があまりなさそうな人」、多すぎると読みづらく「頭が整理できていない人」、というマイナスの印象を企業にもたれてしまいます。物理的にもA4 2枚までだと両面印刷で1枚に収まり標準的な量だと思います。多すぎず少なすぎず、とは難しいかもしれませんが、まずは自分なりにまとめた上で、転職エージェントの担当者に率直なアドバイスを求めましょう。
・見やすいフォントを選ぼう
時々、読みにくいフォントで職務経歴書を作成する人がいます。採用担当者の好みも多少あるとは言え、作成することに必死になりすぎず、自分が読む立場だったら読みやすいと思う、わかりやすいフォントを選びましょう。また、職務経歴書の中で「数字」の全角半角を項目によって両方使うのではなく、どちらかの使用で統一しましょう。筆者の個人的な意見ですが、半角で統一したほうがわかりやすいと思います。
・社内用語に注意しよう
仕事の経験を記載する際に使う言葉は、あなたが働いている会社や限られた業界だけで使われている単語や略称なのか、それとも一般的に使われている表現なのかは確認しましょう。どうしてもわからない場合は、転職エージェントの担当者に質問してみましょう。
・誤字脱字チェックは念入りに
これは、職務経歴書を作成する注意点を100人に聞いたら全員が重要だと答えるでしょう。誤字脱字が目立つ職務経歴書は、仕事にミスが多い人、注意力散漫な人、という印象を持たれます。誤字脱字が目立つという理由で、書類選考不合格となることは珍しくありません。それくらい重要視されているのです。自分で複数回しつこいくらいチェックしたうえで、転職エージェントの担当者にも誤字脱字チェックをしてほしい、とお願いしましょう。