転職エージェントに登録して面談した後、最初はたくさん求人を紹介してくれたけれど、登録してから1ヶ月くらい過ぎると、全然求人を紹介してもらえなくなった、担当者からも全然連絡がこなくなった、ということはよくあります。
そんな状況になると、自分はそんなにダメなのだろうか、見捨てられたのだろうか、挽回はできないのだろうか・・・とつい不安な気持ちになってしまうもの。
この記事では、なぜ転職エージェントは登録してから一定期間を過ぎると、求人を紹介してくれなくなることが多いのか、そうなってしまったら何かできることはあるのか、のヒントをお伝えします。
転職エージェントに登録してもうまく進まないありがちパターン
転職エージェントに登録して担当者と面談が終わると、最初は多くの求人票を送ってくれます。
でも、一番たくさん求人を紹介してくれるのは初回で、2回目、3回目、となると、どんどん求人紹介数が少なくなってきます。そこで応募して面接に進めばよいものの、書類選考で不合格が続くと、さらに紹介数が少なくなってきて、担当者からの連絡も途絶えてしまう、自分の転職活動はうまくいくのだろうかと不安になる、、、
このような思いをしている方も少なくないと思います。実は、転職エージェントの事情を考えると、それほど不思議なことではありません。あなただけに大きな問題があるというわけではないのです。
転職エージェントはどのように利益を出しているのか
転職エージェント会社は、企業の求人に対して登録者を紹介し、その候補者が採用されることで成果報酬として企業から紹介料をもらいます。登録者を集めたり、転職サポートを行うだけで企業から報酬をもらえるわけではありません。
一方で、求人を依頼している企業の採用担当者の立場から考えると、求めるスキルや経験を持ち、自社に合いそうな人の採用がゴールです。複数の転職エージェントに候補者の紹介を依頼しますが、「よい人」が採用できればどの会社からの紹介でもよいのです。
転職エージェントにとっては、少ない労力で自社から紹介した候補者が採用されれば、最も利益が高くなります。登録者の中から、手がかからなさそうな、案件さえ紹介すればその他のサポートが不要な人、つまり「転職エージェントがいなくても簡単に転職できるような人」を優先的に企業へ紹介することこそが効率的です。
転職エージェントはこのようなビジネスモデルで動いているということを前提に、必要以上に不安になりすぎないようにしましょう。
転職エージェントの担当者によって登録者への対応方針は異なる
「少ない労力で紹介した候補者が採用される」ことが利益・効率の面で最もよい、ということは、ひとりひとりの登録者に丁寧に転職サポートをしてもあまり自分の得にならない、と考える転職エージェントの担当者(転職アドバイザー)は実際に少なくありません。
一方で、求人内容やその会社を理解し、また候補者を理解して後押しすることが適切なマッチングにつながる、採用後もその人が活躍すれば、自分の会社や自分の評価が上がる、と考える担当者(転職アドバイザー)も存在します。
転職エージェントの担当者(転職アドバイザー)もいち社会人です。キャリアに対する姿勢や考え方は人によってそれぞれ異なります。転職したいと考えている皆さんとそれほど変わらないものです。
ただ、担当者がどちらのタイプでも、あなたが「真剣に転職活動に取り組んでいる人」だと思われることは、企業に採用される可能性がより高いと判断されるため、求人紹介に多少なりとも影響します。
担当者との面談前に応募書類やキャリアの整理など、できる範囲の準備をしたか、を振り返るとよいでしょう。
あなたには課題があるかもしれないが、全否定されているわけではない
登録してすぐに紹介された求人に応募したが、書類選考で不合格が多かった、面接に進んだがなかなか次に進めない、、、これは一部の人を除いて本当によくあることです。
転職活動をしていると、結果が思わしくなくて心折れてしまうこともしばしばありますが、あなたのすべてを否定されているわけではありません。あまり深刻に悩みすぎず、次に進みましょう。
ただ、今のあなたに課題がある可能性は高いので、次に進むために素直に振り返りをしましょう。
応募書類に問題があるかもしれない。業界を限定しすぎている、面接慣れしていない、、、できれば転職エージェントの担当者にアドバイスをもらいたいですね。
ただ、もしかするとあなたは、率直で厳しめのアドバイスを望んでいないかもしれませんし、そのことが相手に伝わっているかもしれません。あまりこだわりすぎず、アドバイスが欲しい場合は素直にエージェントの担当者に依頼してみましょう。
改めて求人紹介を依頼してみよう
求人の紹介が減ってしまっても、転職活動を続ける意欲が強いならば、転職エージェントの担当者にそのことを伝えて、もう一度案件の紹介を依頼しましょう。
既に紹介してもらったけれど、迷って「応募しない」と一度伝えた案件でも、考え直して「やはり応募したい」と思える企業がもしあれば、改めての応募が可能かを確認してみましょう。
せっかく時間を割いて、その転職エージェントとのお付き合いをしてきたのですから、一通り伝えられることは伝え、できることはやってみましょう。
もう1社転職エージェントに登録しよう
ここまでに紹介した様々なアクションをやってみたけれど、それでも転職エージェントが全然求人を紹介してくれなくなった、担当者も自分にはあまり時間を使ってくれなさそうだ、連絡もこなくなった、見捨てられたのか、どうしよう、、、と不安になってしまったら、思い悩み続けるのではなく、新たにもう1社転職エージェントに登録してみてはいかがでしょうか。
転職エージェントが異なると、別の求人を持っている可能性は高いです。そもそも転職エージェント側の担当者が違うと、求職者の評価や紹介ポイントも異なってくるので、それまで登録していた転職エージェントにはなかった案件を紹介されることもあります。